大判例

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大阪地方裁判所 昭和25年(レ)40号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

(事實)

被控訴人中川は昭和二十一年九月控訴人〓沢所有家屋の賃借人訴外杉本より右家屋の賃借権を讓受けた。控訴人は無断転貸を理由として契約解除の意思表示をなし、更に「仮りに転貸を理由とする契約解除の意思表示の効力が認められないとしても、控訴人は被控訴人に対し昭和二十五年十月十八日到達の書面で家賃統制額の修正による賃料値上の請求と、この新しい賃料額によつて計算した昭和二十一年九月分より昭和二十五年十月分までの延滯賃料、即ち昭和二十一年九月より昭和二十二年八月まで一ケ月金十七円、同年九月より昭和二十三年九月まで一ケ月金四十二円五十銭、同年十月より昭和二十四年五月まで一ケ月金百六円、同年六月より昭和二十五年七月まで一ケ月金百七十円、同年八月より十月まで一ケ月金五百九十六円八十四銭の割合による金額から被控訴人の供託分(一ケ月金十七円但し一部供託なし)を差引いた金額五千六十三円二銭の支払を催告したが、被控訴人はこれを支払わず、控訴人は更に昭和二十五年十二月一日到達の書面で三日間の期限を定めて延滯賃料(前記金額に更に十、十一月分を含め――十月分重複――合計金六千二百五十六円七十銭)の催告と条件附契約解除の意思表示をしたが、被控訴人は支払わなかつたので本件賃貸借契約は同年十二月四日解除により終了した。」と主張して家屋の明渡を求めた。

(判斷)

控訴棄却。判決はまず転貸を理由とする契約解除の主張を排斥した後、「賃料增額の請求はその意思表示の時より增額の効力を発生したものと解しなければならないから、本件賃貸借における賃料は右認定の增額請求のあつた昭和二十五年十月十八日に控訴人主張の賃料額に增額の効力を発生したものであつて、その前日までは一ケ月金十七円として判断すべきところ、」被控訴人より右金額による家賃の供託があるから(但し昭和二十二年四月――九月の間および昭和二十五年十月十一月は供託なし)被控訴人の未払賃料としては「昭和二十二年四月より九月まで一ケ月金十七円の割合による金百二円と昭和二十五年十月十一月分(十月十七日まで右と同じ割合、同月十八日以後は一ケ月金五百九十六円八十四銭の割合)金八百七十五円七十銭との合計金九百七十七円七十錢であるといわなければならないのに対し、控訴人は右認定の催告中に金六千円余の支払を求めているのであるから、かかる過大の催告は契約解除の前提としては失当であつて、これに基く解除の意思表示は無効であるといわなければならない。」と判示した。

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